七坂賞

『タワマンと古(いにしえ)の坂』
長沖渉様

撮影コメント

天に伸びるタワーマンションと対称的な石段。
令和と昭和が混在する大阪の絵が撮りたかった。

審査員講評

●審査委員長 江口保夫氏(フォトキョイ)
天王寺七坂のひとつ源聖寺坂とタワーマンションを対照的に捉えた作品。タワマンの背後の空の色と石段と壁の渋い色が、今までの七坂の応募作品にない不思議な印象を感じさせてくれています。

 

●審査委員 清水ミサコ氏(ラメカカメラ堂)
時代が変われば、街並みも変わります。古き良き風情が失われていくのを惜しむか、新しい物の存在を面白く思うかは人それぞれなのでしょうね。しかし縄文時代には全く違う風景が広がっていたことを思うと、人間の発展はすさまじい。いろいろと考えさせられた写真です。

 

●審査委員 田中一泉氏(日本写真映像専門学校)
人と建物の縦線または直線と坂のダイナミックな曲線のバランスが素晴らしいです。作者の意図通り、時代の変化も反映されている本作は私たちに時間の移ろいと人が作った建築物が持つ無駄のないデザインの素晴らしさを提示してくれています。